メディアとかSNSとか

先日、AbemaTVで放送されていた「72時間ホンネテレビ」。ずっと見ていたわけではないけど私も時々見ていました。新しいものと古いものが混在していて(実験コーナーとかカースタント見てると「たけしのお笑いウルトラクイズ」みたいな昭和~平成初期のお金かけてバカやってたバラエティ番組のような懐かしさを感じました)興味深く見ていました。SMAPにさほど思い入れの無い私でも、次々とゲストが来る展開には結構嬉しくなりました。

そんな中、浅草だったと思いますが香取君が来日中のトランプ大統領に扮して移動する中、俳優の谷原章介さんがボディーガードに扮して「撮影した写真は速やかに(SNSへ)上げてください!」と連呼していました。今までの芸能界側の常識ではまず無かった台詞で、言ってる本人も気持ちよかったんじゃないかなあ(笑)と思いながら拝見していました。


肖像権や著作権などの「権利」は、大事なものであると同時に運用を間違えると宝の持ち腐れであったり他人の反感を買うことにもなりかねません。最近だと「音楽〇クザ」などと陰口を叩かれることにもなってしまった某団体が失敗の好例ですが、集金ばかり熱心で、肝心の分配については中小規模の作詞家作曲家に対し業務の煩雑さを理由に配分が届かないなどという本末転倒な事態になり、権利を守る名目のアーティスト側からも反発を買うことになっています。まあここはほぼ業務を独占しているのも問題なんですが・・・。音楽業界はCDの売り上げ減少などでライブとグッズ売り上げが大きな収入源となっていて、各アーティストや事務所が色々な新しい試みを行っています。テレビなどより危機感が強いということでしょうか。発売前のアルバムの全曲試聴やダウンロード、発売後の全曲公開など、一昔前では考えられなかったこともやっています。SNSでの発信もアーティスト個人個人、また公式アカウント、音楽事務所のアカウントなど、これでもかという勢いで告知や宣伝を行っています。ライブの撮影をOKにしたり(時間限定もあれば、最初から最後まで可能なところも。動画は基本どこもNG)、ライブ中に撮影した写真やメディア出演の際のスクショをSNSに上げるのも積極的に推進しています。そして、インスタグラムやツイッターなどのSNS上で多くの人の共通話題になる(バズる)よう仕向けています。谷原さんの浅草での呼び掛けは、この辺の事情を意識したものではないかと思っています。


さて、そんな中、なでしこリーグ。

2011年女子ワールドカップの優勝で一躍選手たちは時の人となり、代表選手が多く所属していたINAC神戸さんを中心に試合来場者数も空前の活況を見せました。しかし2017年現在、二年連続観客動員数日本一(やったー!)を記録したAC長野パルセイロレディースの平均観客動員数でさえ、6年前のINACさんの平均の半分以下まで落ちています。

各チームの運営さんが頑張っているのも見ています。若い世代の女の子たちが売店とか誘導とか手伝ってるのも見かけます。オリンピック予選に負けたのだって、相手も必死で出場権獲りに来てるんだから仕方ない面もあります。

本当に痛いのは、リーグ放映権が一括で売れなかったこと。その上ローカルTV局などでの放送も数年前と比べて激減したこと。この辺はリーグの上の方の人の努力不足だと思ってます。金額がどうあれ放送は確保するべきだった。①これから興味を持つ人に対し試合映像を提供できない②既に興味を持っている、試合に行きたいが当日都合で行かれない人たちに試合映像を提供できない、この2点において今年のなでしこリーグは致命的だと思います。皇后杯の方がマメに試合フル動画上げてくれてるんですけど、凄くありがたい反面、リーグは何をやってたんだという気持ちになります。

なでしこリーグの公式HPには、撮影やSNSに関して以下のような記述があります。

リーグからのお願い(写真等の撮影について)

トップから見えない、ニュースのその他の一番下に埋もれているのでそもそも告知しようという気があるのかどうか分かりませんが、日付が2012年4月なので、前年の観客急増に慌てて指針を打ち出したのかもしれません。バズーカみたいな望遠使っていかがわしい写真を撮影する人なんて今ほとんどいないと思いますし、私のカメラは150が限界のお察しスペック(´;ω;`)なのでそのような用途考えもしませんでしたが。これに照らし合わせると、私が今年ツイッターやこちらのブログに上げた試合中の写真も全て違反ということになります。

Jリーグは、各スタジアムでこの規定が異なっていると何処かに書いてあり、実際J1各チームのHPを見ても、リーグ統一規定に従いながらも微妙にニュアンスが違います。私は一度AC長野パルセイロレディースの試合前に、別の機会のついでに撮影やSNSについて問い合わせたことがあります。その時はアップのタイミングなどご遠慮ください的な事項はいくつかあったものの、撮影もSNSへのアップもOK(動画はアップも撮影もNG)との連絡を頂いたので、そちらに従っています。

仕事などで試合を観戦できない人にとって大変辛い状況にある今年、人目につかない状況というのは更に注目される機会を失い、なでしこリーグ自体が先細りになる(既になりつつありますが)方向に進んでいるように思えてなりません。幸い、パルセイロレディースについては地元メディアがしっかり追ってくれているので、ローカル有力新聞や夕方のニュースの後の5分番組、ラジオなどで定期的に取り上げられ存在をアピールする機会があります。ただリーグ自体が客を呼べない⇒メディアに上げる価値が乏しい⇒スポンサーにとっても魅力がない、の悪循環は避けたいところです。「バズる」とまではいかないまでも、せめて既に興味を持ってくれている人(コアサポ、ライト層に限らず)に「今日はこんな試合だった」「こんな選手が活躍してた」「負けたけどこんなプレーで意地見せた」などという内容が視覚的に伝えられるよう、SNS利用規定の緩和と、一括でのリーグ戦放映&ハイライト(まとめてじゃなく、各節を次週に放送するスポナビの頃の感じ)が復活することを望みます。

下忍のAC長野パルセイロレディース応援ブログ

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